ラブコメにリアルは不要。「私たち他人になれるかな」沼

 

最近、沼沼にハマったラブコメディがあります。

 

UNEXTで独占配信中の

「私たち、他人になれるかな」

です。

 

Netflixでの2023年新春クールには、

 

「イルタスキャンダル」

「その恋、断固お断りします」

 

も、配信されているので、

 

「お!最近、ラブコメ!が続いてる!と胸を躍らせたものです。

 

ラブコメディは、旬な俳優さんが起用されやすく、

しかも、ほぼほぼ16話以下という見やすさ。

 

韓流初期から、日本の視聴者さんのあいだでもっとも人気のジャンルでした。

 

昨年、私がハマったラブコメディといえば、

 

「ユミの細胞たち1・2」(Amazonプライム)

 

がありますが、これについては、シーズン3が公開される頃にでもまた、取り上げたいと思います。

 

 

今日お話ししたいのは

 

「私たち、他人になれるかな」

 

私が大好きな女優でもある、カン・ソラさんの産後の復帰作です。

 

カン・ソラさんといえば、「ミセン」で知った方もいらっしゃるでしょう。

私が「おバカちゃん注意報」という長編ドラマで、彼女の魅力に取りつかれました。

 

お顔立ちの印象から少しグラマラスなイメージがあるのですが、ボディはとってもスレンダー。

声は少し低め。

どことなく米倉涼子さんのイメージにも通じる、カッコ良さがあります。

 

そんな彼女が「私たち、他人になれるかな」で演じるのは、離婚専門弁護士。

皮肉にも、夫に不倫されてバツイチになってしまった敏腕キャリアウーマンです。

 

バリキャリ弁護士ですから、お金には全然困っていませんが、まさかの事態にプライドはズタボロ…。

毎月、元夫から、慰謝料をがっぽりもらいながら、心の傷を埋めている状態。

 

夫を演じるのは、チャン・スンジョさんです。

私のなかで彼のイメージは「カネの花」「ボーイフレンド」などで御曹司の役のイメージがあります。

そして、ジェジュンさんにそっくり!

ドラマに集中できないくらい、似ちゃってます(笑)

 

そんな彼は、天上智喜のリナさんと結婚していて、おこちゃまもいらっしゃる。

 

ですので、既婚者子持ち同士のラブコメ出演!

という、これまた珍しい組み合わせのキャスティングです。

 

共演をきっかけに「百恵と友和」的な

展開はまず、ないでしょう。

 

いや例えが古い…。

 

「ヘギョ&ジュンギ」的

 

あ、いやいや

 

「イェジン&ヒョンビン」的

 

・・・・と、そんな話しはおいといて。

 

とにかく、キャスティングからもわかるように、

「私たち、他人になれるかな」は、

キラキラ系の青春ラブコメディではなく、

 

離婚した元夫婦が繰り広げるお仕事&復縁をテーマにした

「リアルで大人なラブコメディ」

というわけです。

 

 

私のがこのドラマにハマった理由は、

なんといっても主役の2人がとっても魅力的(´▽`*)

 

カン・ソラさん演じるヒロインのハラは、強気で仕事もできるキャラだけど、

信じていた夫に不倫されちゃうなんて…もう、思い出したくもない過去の持ち主。

もちろん、元夫の顔を見るのもいや!いや!いや!

 

そんなところに、ひょいっと、自分と同じ弁護士事務所に

移籍してくるヤツがいた!

 

それが元夫のウンボムというわけです。

 

ウンボムは、毎月、高額な慰謝料を払っていて生活もカツカツ。

優しすぎる性格ゆえに、弁護士の仕事もうまくいかない。

 

そんなとき、ハラの事務所の経営者が、

「なんとかして、この2人にヨリを戻させたい」

と、ウンボムを引き抜いちゃいます。

酔った勢いで、ハラへの相談もなしに契約完了。

 

 

ウンボムの顔も見たくないハラは

「はああああ~~~~!?」

と怒り心頭。

そりゃそうです。

 

しかもウンボムは、

かつではハラを追っかけまわし、

大恋愛の末、結婚したのに、3年もたたずに

「好きな人ができた。別れてくれ。慰謝料払うから」

と。

あげくのはてに

「カツカツで慰謝料も払えないから、ここで働かせてくれ!」

とすがる、とんでもない最低男なのです。

 

ラブコメディの第1話ってのは、

男女が「最悪の出会い」を果たさないといけないお約束なので(笑)

 

はい。お決まりパタ~ン!

 

という感じです。

 

で、そこから、ふたりがどうなるかってところで、

中盤ああなって、後半ああなって、最後は…

 

とだいたい想像もつきます。

 

台詞の端々から、なんとなくこの2人は、まだ可能性がある関係なんだな、

と分かる作りにもなっていて、

もちろん、その通りに進んでいきます。

 

大嫌いなはずのウンボムが、なんだかんだで気になるハラ。

そして、ウンボムが離婚を切り出した、本当の理由も、次第に明らかになってきて、

 

いつのまにか、

「え~、そうなの? そんなんだったらもう一度、幸せになろうよ!」

 

って応援したくなってきます。

 

ここで、何がいいかと言いますと!

ウンボム=チャン・スンジョの切なそうな表情が、これまいいいい!!

「ボーイフレンド」の満たされない御曹司、再来か!?

ってくらい、なんか憎めないのです。

 

4話目くらいからは、もう、完全にチャ・スンジョ沼です。

 

ハラも、もう、完全に未練たらたらで、

ここで面白いのが、バリキャリのハラが、プライドもかなぐり捨てて

ウンボムに復縁を迫る様子。

男が、ではなく、ヒロインがそれをするのです。

 

「大好き、やり直したい!攻撃」を何度も何度も繰り返し、

「これでだめなら忘れられる!」と、

自虐的なほどラブラブ攻撃を繰り返す様は、声を出して笑っちゃうくらい、

可愛らしくて、

「ウンボム、早く受け入れろや!」

と、前のめりになってしまいます。

 

カン・ソラさんは、ほんとに産後ですか~ってほど、

スレンダーでスタイル抜群。

可愛くて可愛くて。

 

ちょっと強気だけど、ほんとは寂しくていまでも崩れそうなキャラが、

とってもよく似合っていました。

 

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以後、「ネタバレ」ありますので、

すでに最終回まで見た方で、感想を共有し合いたい方、

または「ネタバレ歓迎」の方のみお願いします。

 

予告:最終回にまつわる相当なネタバレです。

 

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そして、ラブコメお約束。中盤で、

「やった~!!!」

 

なんですが、

 

やっぱりラブコメのお約束は、

どこまでも続くよってことで、

後半いろいろあって。

ささいな誤解もあって。

 

そして「子どもを産みたい、子どもはいらない」

の価値観の違いが出てきて…。

 

ハラとしては、究極の選択を迫られる状況に陥るのです。

 

ふたりが愛し合っているのは確かなのですが。

 

視聴者誰もが、どんな形であれ、復縁を願ったドラマなのですが、

最後は、なんだかうやむやのまま終わります。

 

やっとウンボムが、ハラと真剣に向き合おうと決心したときには、

すでにハラは、心の整理を始めていて、

本当なら、もう一度、きっちり話しあえば、いや、ほんの一言だけでも、

言葉を交わせていれば、分りあえるところで、

「俺たちは、他人になれるんだろうか」というナレーションとともに、

別々の方向にあるいていくふたりの姿で終わります。

 

ええええええ(涙涙涙)

 

視聴率不振で、いきなり打ち切りか?って疑ってしまうほど、

よくわからない消化不良でドラマは終わります。

 

最初から12話と決まっているドラマだったので、途中打ち切りではないはずですし、

 

あと1分でもあれば、ふたりの関係がうまくいくエンディングにできたはずですが、

それをしなかったというのは、最初から、こういうことを描きたかったのでしょう。

 

だってタイトルが「私たち、他人になれるかな」ですもんね。

 

はい。確かに、大人になれば、いろんな事情が生まれます。

好きだから一緒にいられるわけではないでしょう。

はい。

はい。

 

が!

 

ラブコメに、リアルは要らんのです。

 

まるで「二十五、二十一」でヒジンロスに陥ったときのような、

トラウマが再来です。

 

「二十五、二十一」はラブコメじゃないので、リアル重視で、しかたがないと

納得しました。

 

でも、ラブコメディには、

最後まで王道を貫いてほしかった!!!

 

夢を見させてほしい!!!

 

はっきりと描かなくてもいいから、せめて希望がもてる

エンディングにしてほしかった。

 

いつか、脚本家さんに話しを聞いてみたいな…(笑)

 

と、ラストは不満たらたらですが、それだけ沼った証拠でしょう。

 

だってそれ以外は、どこをとっても本当に面白かった!

 

このドラマの面白さのひとつは、結婚・離婚問題がテーマなだけに

フェミニズムの視点も盛り込まれていて、

いろんなカップルの人生観が描かれていること。

 

弁護士事務所にも、日々、いろんなケースの夫婦問題の訴訟が持ち込まれくるのですが、

サスペンス系の法曹ドラマとは違った、身近に感じられる話しが多く、

気軽に入り込めるのも良い点です。

 

弁護士事務所に、もう一組、カップルが誕生するのですが、

これがまたユニーク。

 

結婚願望なし、人権派弁護士としてさらに羽ばたくことを目標としている女性弁護士と、

いいパパになりたい、平凡な人生を送りたい男性弁護士。

 

ちょっとした成り行きで、妊娠してしまうのですが、それでキャリアを諦めたくないと、

男性の再三のプロポーズを蹴って、産まないことを決心します。

 

でも、男性は「俺が事務所をやめて主夫になる。君は人権派弁護士のキャリアを積んで」

と、最後の最後で結ばれることになります。

 

ほんとに、いろんな男女のあり方を見せてくれるドラマでした。

 

ラストさえよければ、5点満点の作品になっていたと思います。

 

今はただただ、カン・ソラと、チャン・スンジョの次回作が見たい~!